浮世絵・・・
国芳国貞展に行ってきました。
油絵は布の上に書くもの(ですよね?)
浮世絵は、紙に描かれたもの
どちらに厚みがあるか、保存が容易いか、って
想像に難くない。
なのに100年以上前の「紙」の美麗なことにまず驚きました。
和紙って、ハンパないなぁ。
これが今時の画用紙だったら、こんなに持たないのじゃないのかしら。
画面から感じるのは、油絵にある「押し出し感」ではなく、
例えば麻の布地に触れたかのようなサラリとした感覚で、
色目は画材の質を考えればもちろん退色しているのでしょうが、
その変色した具合さえも計算されているのではないかと思えるほど
落ち着いていて、それでいてモダンなデザインとの組み合わせは
そのまま今のファッションでも通用しそう。
会場に全身タトゥなお兄さんがいて、じっくり頷きながら見ていた、
それさえも場違いな感じはまったくなく様になっている、浮世絵。
まさにもともとは、大衆の美術であったもの。
だって役者絵はつまり当時の人にとっては、単なるプロマイド。
和紙だってそう。
そんなに特別な和紙を使っていたのではないと思うんです(違うのかなぁ)
けれど、その「大衆が何気なく手にできる代物」が、
世界に認められる芸術品であるという「にっぽん」
なんと素晴らしいことなのでしょうか。
写真の絵は「普通の女性の絵」ですが、
(Uploadしたら横向きになってます・・・もともとは縦に撮影しています)
こうやってみると、体の柔らかな線、はかなげな表情には
竹久 夢二の絵を彷彿させられる。
かと思えば画面いっぱいに骸骨の絵、
こちらは水木しげる大先生が影響を受けたといわれる名作だそうで、
高層建築物さえもなかった江戸時代に、
こんなデッカイ化け物を妄想できるそのイメージ力にも脱帽します。
半ばぞんざいに、投げやりに書かれた漫画調の絵などは
このまま新聞の挿絵にあってもまったく違和感なさそう。
(これは、花魁絵が政治的に書けなくなったころに
壁に落書きされたものなのだとか)
染み込んでくる。
お高く描き込んだ役者絵も、
物憂げで色気むんむんな花魁の絵も、
古めかしい、ではなくて、
あぁ、なるほど、これは原点なんだ、という気がする。
油絵のように、「色を載せて厚みをつけて」描くのではない
基本は「線」で描き、枠内に色をはめこむ、それが浮世絵。
素晴らしかった。もう一度見に行きたい。
国芳国貞展に行ってきました。
油絵は布の上に書くもの(ですよね?)
浮世絵は、紙に描かれたもの
どちらに厚みがあるか、保存が容易いか、って
想像に難くない。
なのに100年以上前の「紙」の美麗なことにまず驚きました。
和紙って、ハンパないなぁ。
これが今時の画用紙だったら、こんなに持たないのじゃないのかしら。
画面から感じるのは、油絵にある「押し出し感」ではなく、
例えば麻の布地に触れたかのようなサラリとした感覚で、
色目は画材の質を考えればもちろん退色しているのでしょうが、
その変色した具合さえも計算されているのではないかと思えるほど
落ち着いていて、それでいてモダンなデザインとの組み合わせは
そのまま今のファッションでも通用しそう。
会場に全身タトゥなお兄さんがいて、じっくり頷きながら見ていた、
それさえも場違いな感じはまったくなく様になっている、浮世絵。
まさにもともとは、大衆の美術であったもの。
だって役者絵はつまり当時の人にとっては、単なるプロマイド。
和紙だってそう。
そんなに特別な和紙を使っていたのではないと思うんです(違うのかなぁ)
けれど、その「大衆が何気なく手にできる代物」が、
世界に認められる芸術品であるという「にっぽん」
なんと素晴らしいことなのでしょうか。
写真の絵は「普通の女性の絵」ですが、
(Uploadしたら横向きになってます・・・もともとは縦に撮影しています)
こうやってみると、体の柔らかな線、はかなげな表情には
竹久 夢二の絵を彷彿させられる。
かと思えば画面いっぱいに骸骨の絵、
こちらは水木しげる大先生が影響を受けたといわれる名作だそうで、
高層建築物さえもなかった江戸時代に、
こんなデッカイ化け物を妄想できるそのイメージ力にも脱帽します。
半ばぞんざいに、投げやりに書かれた漫画調の絵などは
このまま新聞の挿絵にあってもまったく違和感なさそう。
(これは、花魁絵が政治的に書けなくなったころに
壁に落書きされたものなのだとか)
染み込んでくる。
お高く描き込んだ役者絵も、
物憂げで色気むんむんな花魁の絵も、
古めかしい、ではなくて、
あぁ、なるほど、これは原点なんだ、という気がする。
油絵のように、「色を載せて厚みをつけて」描くのではない
基本は「線」で描き、枠内に色をはめこむ、それが浮世絵。
素晴らしかった。もう一度見に行きたい。
コメント
私も行きました(^^♪ 私は国芳のネコの絵が好きで結構国芳展に通っています。
今回はネコさんが少なく寂しかった・・・
強力な明りの無い時代、良く髪の毛一本まで彫ったものですね。
イヤフォンガイドが七之助さんで、これも楽しく聴きました。
明治時代には『新聞絵』といって、生々しい殺人事件などの浮世絵もありました。
わぁ、マダムも浮世絵お好きなんですね♪
そうそう、猫絵は少なかった、役者絵が中心でした。
どかん、と真ん中に化け猫サマがいるあの絵がとても印象的でしたけれども。
今回展示されていなかったのに思わず、猫絵がいっぱい書いてある眼鏡拭きを買ってしまいました(^^;
丸まっている猫の首筋の線、踏ん張っている足元・・・そうですよね、これ、「彫ってる」んですよね、描くだけでも大変なのに。
新聞絵、そうか、「浮世絵」っていうとついつい写楽だとか五十三次だとかを思い浮かべますが、あの時代の版画絵はすべて「浮世絵」なんだ、と今気づきました。
結構乱暴な分け方・・・ですよねぇ(^^;